PROJECT.01

7年かけて作り上げた
従来の教材に納得できなかった理由

そして新教材開発にかける開発者の想い。

Project overview

2021年2月ロボットプログラミング教室「ロボ団」に転機が訪れます。使用ロボットの販売終了に伴う、新ロボットの採用 及び、新教材の開発決定。新教材開発プロジェクトの発足と共に、開発チームが新たな一歩を踏み出しました。

Project members

CCO R.SHIMIZU
メンバー e.okuda
メンバー k.ohno
メンバー k.taira
STORY.01

ロボ団初の教材変更。

2021年2月、ロボットプログラミング教室「ロボ団」のレッスンで使用しているロボット「教育版レゴ® マインドストーム® EV3」が2021年7月をもって販売終了という発表がありました。レゴ® エデュケーションの取り扱うロボットは数年に一度大きな変更があるのですが、ロボ団が始まってからは初めてのこと。FC展開も行なっているロボ団において、レッスンで使用するロボットの変更は容易ではありません。

すぐさま夢見るの経営会議においてレッスンで使用するロボットの取り扱いについての議論が行なわれました。

新教材を開発し教育現場に新たな風を。

会議では、FC加盟先での使用ロボット変更における問題、ロボット変更によるテキスト改訂の必要性、ロボ団講師ライセンス発行基準や研修内容の刷新の必要性など、数多くのハードルが上げられました。しかし、レッスンで使用するロボットが終売となると、ロボット本体の追加はもちろん部品や故障対応などの保守についても数年で終了となるため、EV3をレッスンで継続して使用することは現実的に難しい状況です。

また、マイナス面だけではなく、EV3に代わりレッスン用ロボットに採用されることとなる「レゴ® エデュケーション SPIKE™ プライム」の性能が、レッスンで学ぶ子どもたちにとってプラスになるという見解がありました。SPIKE™ プライムはポップな見た目とは裏腹にEV3よりも高機能な側面を持っています。ロボットのセンサーなどの機能向上、日本の小学校でも採用されることが多いScratchベースのワードブロックでのプログラミング、また、より本格的なテキストベースのプログラミング言語Pythonを使ったプログラミングも公式アプリ内で使用することができるので、今後のSTEM教育との連動性も期待できます。

議論の結果、レッスンで使用するロボットの変更 及び、それに伴うレッスン教材の変更が決定しました。

STORY.02

子どもたちにベストな選択を。

「好きを学びに 社会とつながる」ことを大切にするロボ団において、レッスン教材は、子どもたちが楽しくロボットプログラミングを学ぶために非常に重要な役割を担います。従来の教材についても、その本質は変わらず開発を進めてきました。ですが、従来の教材の開発が始まったのはロボ団が誕生した2014年。7年という月日の中で、夢見るの体制や掲げるミッションや目的にも変化がありました。新教材の開発に、その変化が如何に関わってくるのか、プロジェクトの責任者である清水に、従来の教材開発と新しい教材開発の違いについて聞いてみました。

フォローし合える仲間が支えに。

「入社当時、夢見るのメンバーは代表の重見さんと私と他に社員が1名。あとインターン生が2名(当時大学生だった現教育開発部社員の奥田ともう1名)のみで、更に教材開発の経験者もほぼいない状況だったこともあり、日々手探りで開発を進めていました。レッスン開始の数日前に教材が完成するということも日常茶飯事で、まさに自転車操業とはこのことか、と思っていました(笑)。

ですが、当時の教材開発はゴール(目標や目的)が「ロボ団卒業時点でプログラミング言語を扱えるようになること」だったので、そのゴールまでの道のりを逆算して進めることができていたんです。今思えば、とてもシンプルだったな、と。

なんとか全てのカリキュラムの教材が出来上がったんですが、開発を進めている間も会社として重要とすることが少しずつ変化していて、”学習単元の要素”をレッスンに組み込むために、マイナーチェンジとは言えないくらいの教材の差し替えを実施しました。週2本の教材を常に出し続けなきゃいけない状況で、FC加盟先の方(現夢見るの直営部責任者の金光)にも協力してもらって、日々追われながら必死になってやっていました」

そんな紆余曲折があって出来上がった教材にも関わらず、今回の新教材は従来の教材のリプレイスではなく、全くの新しいものとして1から開発することが決定しています。その理由とは…?

STORY.03

教材の在り方を一から見つめ直す。

新しいロボットSPIKE™ プライムに変更するにあたって、改めて教材の在り方を考えた結果ですね。正直なところ、従来の教材について自分の中で納得がいっていない部分もあったんです。加盟先や社外の方から「良い教材ですね!」と言ってもらってはいましたが、内心「そうかなぁ…過大評価じゃないか…?」と思っていたので、今回の新教材の開発は良いタイミングだったと思っています。あと、タイミングというとメンバーが揃ったというのが大きいですね。プログラミングに関しては、自分も含め元々いたメンバーで専門だったので不安はなかったんですが、ロボットに関しては専門外だったのを手探りでやってきた部分だったので、ロボット工学を専門でやってきたメンバーが今年の新卒で入社(去年から1年間インターン生としても活躍)してくれたので安心感もありました。

新教材開発プロジェクトチームの発足。

教育開発部を中心として、夢見る全社でプロジェクトメンバーを公募し、直営部の教室長や他部署からのメンバーを加えた新教材開発プロジェクトチームが発足しました。

「従来の教材開発では、自転車操業でやってきたので方向性が定まっていないまま開発を進めていたこともあったので迷いや不安が生じることもありました。新教材ではまず、目的と方向性を決定してからスタートできたことでその不安が消えました。決定した目的と方向性の軸を基準として全てのことを考えることができるので、紐付けがしやすくなったと思います」現在の夢見るが掲げる教育コンセプト「好きを学びに 社会とつながる」は、子どもたちが好きなことを自らの意思で学び、その学びが社会とつながることで、子どもたちのコミュニティを広げることを目指します。そして、ロボ団の教育とその目的は「ロボ団に関わるすべての子どもたちに「学力の向上」と「幸福度の向上」につながる環境を提供すること」です。

「従来の教材におけるゴールは「プログラミング言語を扱えること」だったんですが、子どもたちのスタートはみんなバラバラなのに、ゴールが同じなのは違うのでは?と思ったんです。ましてや、ロボ団に通う4~5年の間で成長できるかどうかも分かりません。その答え合わせは4~5年ではできないな、と。それよりも、その子が将来自分の力で幸せを掴み取れるようなきっかけになることが大切なんだと思い至りました。「あの時、ロボ団をやっていてよかったな!」と、ひとりでも多くのロボ団卒業生に思ってもらえたら良いなと思っています。そのための教材はどんなものなのか、を突き詰めていきたいです」

STORY.04

新教材開発のその先とは。

まだ新教材は2ヶ月分しかリリースしていないということもあって、大変なことはまだあまりないですが、これから2年3年と新教材を運用していく中で、壁にもぶつかるんじゃないかな?と思っています。大切なのは、運用しつつ本当に意味のある教材になっているかのエビデンスをとっていくことだと考えていて、もしかしたら「意味がなかった!?」と思うこともあるかもしれない。でも、価値あるものに改善改良し続けることで、目的を達成していきたいと思っています。現時点でリリースした部分への子どもたちの反応は上々なので、一安心しています。子どもたちが喜んでくれることはもちろんですが、FC加盟校の講師も人によって考え方や教え方もバラバラであっても、教える楽しさは共通して持ってもらえたら嬉しく思います。新教材の開発後は、運用を通して教材の効果を数値化しエビデンスを蓄えていくことで、夢見るやロボ団が推進していることの裏付けをとって、自分も納得できて、周りにも良い影響を与えていけたらなと思っています

新教材開発プロジェクトはスタートしたばかり。

夢見るの多くのメンバーが関わるこのプロジェクトで生まれるのは新教材そのものだけではありません。夢見るが大切にすることの裏付けとなるエビデンスはもちろんですが、関わるメンバーの成長もその一つです。答えが分からない中を手探りで進んできたこれまでの7年を経て、ようやく「チーム」となった夢見るの教材開発。これからもひとりでも多くの子どもたちに将来のきっかけを届けるために、躍進し続けていきます。

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